ライオンのお母さんの話
出川哲郎の『VSリアルガチ最強生物』で、うちのナチュラル天然な奥さんがえらく感動したといって語ってくれたお話です。
あるライオンのお母さんが5匹の子どもライオンを育てるドキュメンタリーです。子どもが赤ん坊の一時期、母はひとり群れから離れて子育てするらしいです。その間を追跡する内容で、最初は軽く面白そうだなーと楽しみに見てたんですが。
予想を上回る衝撃展開が待ち受けていたのです。
野生ではライオンよりゾウの方が強いみたいです。
ある時ゾウと争いがあり、子ライオンの1匹が重傷を負ってしまいました。
とても苦しそうです。
母は傷をなめつづけて治そうとがんばるのですが、とても助かりそうありません。母は悟ったのでしょう。その子の頭をくわえて窒息させてしまいます。動かなくなった子ライオン。母の顔がせつなすぎます。長く苦しまないようにしてあげたのでしょうね。。。。
残った子のうち1匹にゾウのだ液がかかってしまいました。だ液のにおいはかなり強烈らしく、逃げてもにおいがついているとまた襲われてしまうみたいです。
母はゾウから守るため、においのついてしまった子と、においのついていない3匹の子たちを別々の場所に離して守ることにしました。片道1時間くらい離れているため、往復しながら子育てをします。何とかゾウに見つからないよう祈るしかありません。
母は食糧調達のため、一旦群れにもどります。弱肉強食の世界です。
狩られた獲物は、安全な場所にいる3匹の子たちへ与えにいきます。ひとり離れされた場所にいる子のもとへは持っていきません。ひとり離された子はだんだん衰弱していくようです。「お母さん見捨てちゃうの?」かわいそうです。厳しすぎます。
でも仕方ないのかも。より子どもたちを守るため、襲われるかもしれない子と、より安全な3匹の子どちらを優先させるかは明白なんですから。
1週間がたちました。
より安全な場所にいる3匹の子たちは無事に育っています。しかし別の場所に離されていた子は、姿が見えなくなってしまいました。撮影スタッフが探しますが見つかりません。
悪い予感しかしません。母に見捨てられ衰弱死してしまったのでしょうか。ゾウに襲われてしまったのでしょうか。他の肉食動物の餌食になってしまったのでしょうか。そんなことになってたらほんとにつらいです。チャンネル変えそうになりました。
あきらめそうになったその時、、、、、、見つかったんです。
なんと母が行方不明だった子を連れて、3匹の子たちが待っている場所へ戻ってきてくれたんです。涙腺崩壊です。
見捨てていなかった。ゾウのにおいがなくなるまでちゃんと見守っくれてた。すごくないですか?母ライオンの厳しさと愛情が。
めちゃくちゃかっこいいです。すがすがしいです。美しいです。うるうる。
壮絶な困難をへて、母と4匹の子はいっしょに群れに帰ることができました。ほんとによかったぁ。
やっぱり動物って純粋で、残酷で、シンプルに生きてて、命って尊いなと改めて考えさせられるよい番組でした。